ビルメン業界では慢性的な人手不足が問題となっており、就職を希望する未経験者の方にとってはチャンスと言える状況です。
売り手市場のこの環境を味方につけて、少しでも理想に近い環境で働けるよう働き方をプランニングしていきましょう。
未経験者にもチャンスあり!!
ビルメンが就職・転職に有利になるための「ビルメン4点セット」と「ビルメン三種の神器」は別の記事で紹介しています。
ビルメンの人手不足は本当?
ビルメンテナンス業界では、人手不足が深刻です。企業によっては求人を出しても人が集まらない、応募自体が少ないという状況が続いています。
そのため、年齢や経験値などに関わらず人材を受け入れる会社も少なくないのです。
ビルメンの人手不足の原因など考察
ビルメンはなぜ常に人手不足なのでしょうか。それにはいくつかの要因があると考えられます。
- 給料が安い
- 裏方の地味な仕事で内容がイメージしにくい
- 現場によって環境の差がある
- キャリアアップして転職する人も多い
- 年齢層が高く引退した人員の補充がない
- 離職率が高い
ビルメンでは、このような状況があり、根本的に人が集まりにくくなっているのです。
給料が安い
ビルメンの平均年収は200万円台~300万円台と、一般的な年収より低めです。ビルメンの仕事自体が直接収益を生み出すような仕事ではないため、昇給なども難しく、将来性を考えて躊躇する人も多いのです。
人材が集まらないことから、報酬をやや上昇させているケースもありますが、それでも未だ低賃金労働という印象は拭いきれません。
独身でそれほど高収入を求めていない方や、年金の足しにと考える年齢層の高い方であれば給料が安くてもやっていけるかもしれませんが、所帯持ちには辛い面もあるでしょう。
ビルメンでも年収500万円以上の方もいますので、努力次第ではなんとかなるのですが、そこまで到達するにはそれなりの努力が必要です。
裏方の地味な仕事で内容がイメージしにくい
ビルメンの仕事というのは、裏方作業がほとんどですので、職務内容などをイメージしにくいのも人が集まりにくい要因のひとつと考えられます。
ビルや商業施設の管理など職務内容的にも重要性の高い仕事なのですが、それほど人目に付く機会もなく、世間一般からすれば認知度の低い部類に入るのでしょう。
現場によって環境の差がある
ビルメンは、現場により仕事内容や人員配置など環境も変わります。比較的楽な現場もあれば、中には激務を強いられることもあるかもしれません。
どんな仕事でもそうなのですが、実際に現場に行ってみなければどういった環境なのかわからないのでこれは判断が難しいところです。
楽だと思ったのに激務だった!となると人材も定着しにくいですよね。
キャリアアップして転職する人も多い
薄給など待遇の改善を図るため、経験を積み、資格を取得してキャリアアップを目指す人もいます。
待遇の良いところに人が集まり、条件の悪いところは未経験者でも資格なしでも採用するなどの対応も必要になってきます。
環境が悪い職場は、より人手不足が深刻になるという残念な構図ですね。
年齢層が高く引退した人員の補充がない
ビルメン業界で働く人の年齢層は一般企業よりやや高めで、その分、引退する方も多くなってきます。
引退した人員を補充できれば良いのですが、補充要員が確保できなければやはり人手不足に繋がってしまいます。
そのため再雇用に力を入れている企業も少なくありません。
離職率が高い
このように離職率ばかり高くなり、人員が増えなければ結果として職場環境や管理作業のレベル低下に繋がり、完全に悪循環ですね。
そういった環境では、長く働きたいと思う人も少なく、更に人材が減ってしまうことになります。
中にはビルメンは楽な仕事だというイメージで入社したものの、現実とそのイメージがかけ離れていて1日で辞めてしまうような人もいます。
ビルメンは人の入れ替わりが多い職業で、人手不足はなかなかに根の深い問題なのです。
ビルメンの人手不足の現状
「ビルメンテナンス情報年鑑2021(第51回実態調査報告書)」によれば、コロナ禍で業務ニーズ自体が減少していることから、以前よりは人手不足が改善されているのがわかります。
それでもやはり、ビルメン業界の人手不足はこれまでと変わらず大きな課題となっていることがわかります。
『ビルメンテナンス情報年鑑2021』は、PDFで120ページあるので、どうしても原文のまま読みたい人は読んでみてください。
ポイントだけ読みたい人はワイの他の記事を読んでな。
ビルメンの人手不足を味方に!
ビルメン業界は、不況下では人気が高くなり競争率もアップすると言われています。それでも、現状人手不足であることに変わりありません。
ビルメンで仕事を見つけるなら売り手市場ですから、少しでも有利な条件で入社できるようにプランを練っていきましょう。
売り手市場ってステキ!
未経験でも就職や転職は可能?
20代、30代前半であれば未経験でも就職・転職は可能です。30代後半からでも可能ですが、より若い世代と比較すれば少し難易度がアップするかもしれません。
これは学歴や職歴にもよるので一概には言えませんが、未経験だとしても、例えば電気科や機械科など関連性の高い学科を卒業していれば有利になることもあります。
ビルメンで職場を選ぶなら資格取得を
ビルメンで少しでも良い環境で働きたいのであれば、資格や経験があることでプラスになります。
第1段階としてビルメン4点セットのうちひとつでも取得していくことをおすすめします。ビルメン4点セットというのは、
- 第二種電気工事士
- 危険物乙4
- ボイラー技士2級
- 冷凍機械責任者3種
の4つの資格で、これがビルメン資格の最初のステップです。特に第二種電気工事士を持っていれば、未経験者でもワンランクアップできます。
そこからさらにステップアップするなら三種の神器も狙っていきましょう。
三種の神器とは
- 建築物衛生管理技術者
- 第三種電気主任技術者
- エネルギー管理士
の3つの資格です。
いずれも難易度の高い資格で実務経験等も必要となってきますので、ここを目指すためには計画的な戦略も大事です。
人手不足の環境を味方につけて、ステップアップしながらより良い条件で仕事ができるようにしっかりプランニングしていきましょう。