この記事では、ワークマンの公式サイトと小売物価統計価格調査を参考に執筆をしています。
ワークマンといえば働き人の味方で、コストパフォーマンスが優れているイメージがあります。
安全靴もオリジナル商品を発売していて、980円で売られていると聞いて調査にいってきました!
結論は、JISの認定を受けていないので、普段は使えないけど緊急時の1足としては考えてもいいです。
使えるシーンは数日のDIYくらいかな・・・
「やっぱりおしゃれでかっこいい安全靴がいい」という人はこちらの記事でランキングを紹介していますよ。
安全靴を履いて27年!
51足履いてきた電気工事士
<プロフィール>
名前:リベルタ
- 元職人、現在は現場監督
- 上履きも長靴も先芯入り安全靴
- 話のネタは女性や賭け事より安全靴
- 靴磨き知識アドバイザー資格を保有
資格証はこちら↓
僕は27年の職人人生で51足の安全靴を履いて、200人以上の職人と話をしてきました。
この記事では、読者さんがわかりやすいようにワークマンのセーフティーシューズを「安全靴」と置き換えています。
【写真つき】ワークマンの980円安全靴を履いてみた感想
ワークマンにいってみたら安全靴コーナーの近くに写真のように980円で販売されていました。
感想を書いていきます!
外観:980円ほどの安っぽさはない
980円だと思うと「安っぽさが心配」になります。
現場でパっとみて「これワークマンの980円ものだよね」と気づかれるのは、恥ずかしくて抵抗がある。
上の写真をみてもらえればわかりますが、思った以上に安っぽさはありません。
絶対にスポーツメーカーのブランドを履く必要はないからね。
種類:紐タイプもマジックベルトタイプもある
色はブラックの他にホワイト系の色もあり、紐とマジックベルトの両方が発売されているのが意外でした。
種類が多くなればコストがかかるので、980円では1色1種類であっても仕方ないと考えていたからです。
下の写真は紐タイプの安全靴です。
つま先に芯が入っているとはいえ、草履(ぞうり)のような、ランニングシューズのような無駄を省いた努力がみてとれます。
上の写真はマジックベルトタイプです。
マジックベルトの強さは長期間つかってみないとわかりませんが、そもそも980円の安全靴が半年や1年使えるのか?
次は履き心地を試してみます。
履き心地:ソールが薄い
実際に履いて、何度かジャンプをしたりラジオ体操の動きを試しました。
正直にいって、、、、、
ソールが薄い!
普段アシックスやミズノの安全靴を履いているので余計感じますが、ワークマンの安全靴はソールが草履かと思うほど薄いので、長時間の使用は疲れます。
ソールが入っているのか疑問に感じてのぞき込みたくなるくらいです。
また、ラジオ体操をオイッチニッっとしてみた感想として、ふんばったときの靴の横ズレが大きいです。
履いた瞬間のサイズ感は問題ないように思ったのですが、マジックをギュッとしめて再度チャレンジしても同様の横ズレがおきました。
力仕事をする人は踏ん張りが効かない可能性があるので、使用は限定的にした方がいいかもしれません。
僕は使ってるけど、そんなことないけど?
そんな人はアシックスやミズノの安全靴を試してください。
軽さやフィット感が全然違うよ
耐久性:ソールとアッパーのつなぎ目が不安
ソールとアッパーのつなぎ目をチェックしていたら、下の写真のようにノリがはみ出している様子がわかりました。
おそらく1ヶ月、2ヶ月と使うと踏ん張り具合や環境によって剥がれてくるかもしれません。
ワークマンで安全靴が980円で売っているのは間違い
ワークマンで販売されている980円の安全靴は実は安全靴ではなくセーフティーシューズと呼ばれます。
それはJISの認定を受けている製品ではないからです。
工事現場では本来使わない方が望ましい靴だね
どちらも足のつま先を守る靴です。ただ、JIS規格T8101に定められた安全基準を満たした製品がJIS規格品。
今回のワークマンの安全靴は満たしていない(認定されていない)のでセーフティーシューズになります。
デメリット
JIS規格品ではないので、性能に一定の不安があります。工事現場で労働災害があったときに事業者(会社の社長)が指導される可能性があります。
「軽い荷物なら大丈夫」と思いがちですが、実際1mの高さから5kgの鋼材を足に落とした場合は49J(ジュール)の衝撃があります。
1Jが100gのみかんを1mほど持ち上げるエネルギーと言われています。
49Jは49個のみかんが入った段ボールが爪先に集中して落ちた。と言えます。
規格品ではない場合、ある意味保証はされていません。
メリット
メリットは2つです。
- 今すぐ欲しいときにワークマンにいけば買える
- 緊急時の費用としては安い
出張先で安全靴の上履きが欲しい時や、履いていた靴が履けなくなった場合には利用できます。
ただし、長期的なコストパフォーマンスが良いとは思えないので、期間や用途をきめて買うのがおすすめです。
ワークマンの安全靴(セーフティーシューズ)はコスパが悪い
小売物価統計価格調査では運動靴の平均価格は(2023年5月時点)で5,351円です。
運動靴の価格ですので、安全靴とは少し違いますが、ワークマンの980円は破格に見えます。
それでもコスパが悪いと思う理由を書きます。
安い!でも値段を理由に買うと履かなくなる
家をでてから帰ってくるまでの1日10時間から12時間近く一緒に過ごすパートナーとして、ワークマンの安全靴はコスパが良いとは思えません。
理由はこちら。
- JIS規格ではない
- ソールが薄くて足が痛くなりそう
- 耐久性に疑問がある
そもそも何のために安全靴を履いているのか?
JIS規格ではない安全靴は、契約だけしていざとなったら払ってくれない保険屋さんと一緒です。
ものを落としたとき、少しでも爪先を守るために安全靴があるんだよ
横ズレやソールの薄さも気になるので、仕事で長時間履く人にはおすすめしません。
DIYや期間限定の人は検討しても良いとは思いますが、安い値段を理由に買っても後悔して履かなくなるので最初からアシックスやミズノを買う方が良いです。
履いた人の感想・口コミもいまいち
「こんなもんかな」これが正直な感想です。
この方は2ヶ月で買い換えになった様子。
ワークマンの安全靴は滑りやすい。おそらく980円ではなく2,980円の価格帯だとは思いますが、残念です。
踏ん張ったときに痛い部分がでてくる。。。。。
靴を履く意味って。。。
まとめ:コスパも履いた感じもイマイチ!でも緊急時には使える
ワークマンで売っている980円の安全靴を調査してお伝えしました。
大切なことなので何度も書きますが、工事現場でJIS規格のない安全靴は履いてはいけません。
労働安全衛生規則では下記のように決められています。
(保護具の数等) 第五百九十六条 事業者は、第五百九十三条第一項、第五百九十四条第一項、第五百九十四条の二第一 項及び前条第一項に規定する保護具については、同時に就業する労働者の人数と同数以上を備え、常時 有効かつ清潔に保持しなければならない。 (労働者の使用義務) 第五百九十七条 第五百九十三条第一項、第五百九十四条第一項、第五百九十四条の二第一項及び第五 百九十五条第一項に規定する業務に従事する労働者は、事業者から当該業務に必要な保護具の使用を命 じられたときは、当該保護具を使用しなければならない。引用:労働安全衛生法
労働災害になった場合、自分だけでなく会社の代表の方も罰則を受ける可能性があります。
現場作業の人で仕事で使う場合は、ワークマンの安全靴は控えた方がいいかもしれませんね。
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