
半導体業界はやめとけって本当かな?
半導体業界は「やめとけ」「やばい」と思われがちですが、一番ヤバいのは自分に知識がないことです。
他にも「景気の影響を受けやすいから生産ノルマがキツイ」とか「営業職の売上ノルマがキツイ」という話を聞きますが、まずはしっかりとした知識を身につけることが大事です。
そこで今回は、半導体業界が気になる人のために『今と未来がわかる半導体』を読んだ感想を紹介します。
- 就活生
- 転職を考えている
- 半導体業界に投資をしたい人
このような人に向いています。
半導体業界に飛び込もうか悩んでいる人にお伝えしたいのは、業界のことを知ろう!ということです。
WEBサイトやX(旧Twitter)をみると様々な意見があります。
しかしどれもポジショントークが相まって有象無象。自分への投資だと思って60分だけ時間をとって本の知識をインプットすると視野が広がって自分で判断できますよ。



半導体業界が気になる人!まずはこの記事を3分だけ読んでいって!





この記事では、僕が本を読んだ感想をふまえて「半導体業界」のことを書いてるよ。
僕はX(旧Twitter)でも電気工事のことや読んだ本のことをポストしているので、当サイト『電気工事士デポ』とあわせてフォローをよろしくお願いします。
本を読んだ感想ポスト
最新情報!無料でできる半導体エンジニアの体験ゲーム
2024年12月25日:オンラインおしごと体験プラットフォーム「みらいいパーク」内に半導体エンジニアの仕事が体験できるゲームを追加したというプレスリリースが発表されました。
2025年2月にはオンラインワークショップも開催予定とのこと。
半導体業界がやめとけと言われる3つの理由


半導体業界がやめとけと言われる理由は3つ挙げます。
半導体業界は技術革新が早いので激務になる可能性がある
半導体業界は技術の進化がすさまじい世界です。
進化の過程でトラブルがおきたり、顧客から要望を提示されると残業でカバーする可能性も否めません。
半導体業界といっても、
- 半導体メーカー
- 半導体製造装置メーカー
- 半導体材料メーカー
- 半導体商社
と分かれていますし、採用後の職種によっても違うと違います。



トラブル対応が必要なエンジニアは激務になりがちだと思うんだ。。。
また、技術革新に追いつくための勉強も必要になります。
20年前にシステムエンジニアやプログラマーが取り合いになって一気にソフトが普及した時代と重なりますね。


半導体業界はシリコンサイクルによる影響が大きい
半導体業界はシリコンサイクルと呼ばれる3年から4年ごとに訪れる景気循環に大きく影響を受けます。
「景気が良いときには大量の注文が殺到し、景気が悪いときには工場の生産効率が悪くなる」と言われています。
ただし現在は、
- AI
- スマホ
- IoT
といった時代背景の後押しがあってスーパーサイクルという好景気に突入しています。
数十年スパンでのシリコンサイクルの影響を心配する人もいますが、それは半導体業界に限ったことではありません。
過去には繊維大手のカネボウやJALも倒産していて、人口が減る中でどのような会社でもリスクはあるものだと僕は思います。
海外の企業が日本国内への勢力を増してきている
1989年の売上げランキングを見ると、
- 日本電気(NEC)
- 東芝
- 日立製作所
- モトローラ(アメリカ)
日本勢が強かったです。むしろ日本の国内ランキングかと思うくらい強かったです。
それが2019年では、
- インテル(アメリカ)
- サムスン電子(韓国)
- SK(韓国)
- マイクロン(アメリカ)



海外勢つよい!!
日本は半導体業界の変化に乗り遅れたのかもしれませんが、いまは悲しい結果です。
最近では、官民が握手をしてラピダスに2,600億円の支援する等、お金の流れが活発になっています。


「やめとけ」「ヤバい」なんて言われがちな業界ですが、政府の後押しがある業界なんて登りのエスカレーターに乗っているようなものです。
今はまだまだ人手不足なので、未経験からでも優良企業に入れるチャンスがあるかもしれません!
僕のいる建設業界や電機メーカーにはラピダスのような支援は気配もありません。
ランキングは『今と未来がわかる半導体』P200ページから一部を引用しています。
半導体業界の将来性は?儲かるの?


半導体業界の将来性を考える上で注目すべき点は以下の通りです。
半導体業界の年収が飛び抜けて高い
国税庁の「令和3年分民間給与実態統計調査」では会社員の平均年収は443万円台でした。
それに比べて半導体業界の年収は飛び抜けています。
下記の表はトップ5ではありますが、会社員の平均年収の2.4倍から3.2倍です!
「いやいや。それは年収のトップ企業だからでしょ?」と思うかもしれませんが、30位の大日本印刷でも797万円と平均年収の約1.8倍の年収になります。
順位 | 企業名 | 年収 |
---|---|---|
1位 | レーザーテック | 1,448万円 |
2位 | 東京エレトロン | 1,399万円 |
3位 | ディスコ | 1,330万円 |
4位 | ソニーグループ | 1,102万円 |
5位 | フジミインコーポレーテッド | 1,087万円 |
・・・中略(気になる人は本を買ってね) | ||
30位 | 大日本印刷 | 797万円 |
エンジニアや技術者の年収が高いかもしれませんが、同じ会社、同じ業界にいれば他の職種でも波に乗れる可能性がありますね。
年収が高くなれば仕事が楽しいと感じることも多くなりますよ。
ランキングは『今と未来がわかる半導体』P165ページの「半導体業界の年収トップ30」から一部を引用しています。
脱炭素のカギを握っている
脱炭素とは、地球温暖化の原因となっている温室効果ガスを排出量を「実質ゼロ」にすることです。
半導体製造のプロセスでガスや薬液を使って残ったシリコンを削る作業がありますが、その工程で使うドライエッチング装置が温室効果ガス削減にも効果があるようです。
ドライエッチング装置における地球温暖化ガス削減の取り組み
引用:j-STAGE
太陽光発電にも使用されているパワー半導体は効率よくエネルギーを使えるので、省エネになり脱炭素の前進に役に立っています。


社会に役に立つ企業は、社会に必要とされ、なくてはならない存在になると僕は思っています。
インフラ設備の重要なピースになっている
半導体業界は身近なところでも重要な役割を担っています。
- 家電製品
- スマホ等の電子機器
- 自動車
- 電車
- 医療機器



これがなかったら生活できないっ!
進化する家電やスマホに自動車に医療まで、隠れているかもしれませんが、半導体がなくてもインフラが成り立ちません。
今後もamazonnの「アレクサ」のようなAI半導体やchatGPTのような生成AIが時代をつくっていきます。
AI半導体市場は数年後には10倍まで拡大するとも予測され、僕たちの生活にも良い影響を与えてくれるでしょう。
市場が拡大してきたとき、輪の中心にいるか、外から見守るか、正しい知識で判断したいですね。
半導体業界の市場動向は?SNSでチェックした結果
半導体業界の市場動向をXでチェックした結果は、海外勢が強いものの、業界全体としてはポジティブなものでした。
半導体製造装置サプライヤ売上高ランキング
ポストとニュースを要約すると「売上高は日本勢は順位を落とし、中国最大の半導体装置メーカーのNAUMが躍進」というものです。
Sicパワー半導体の市場規模は2022年⇒2030年で24倍
こちらのポストでは、市場推移が解説されています。
2030年にSicパワー半導体の市場規模が現在の24倍になると予想されています。
半導体売上高ランキングでは海外勢が強い
SUMCOのアニュアルレポートを引用したこちらのポストでも海外勢が強いことがよくわかりますね!
【意外?】電気工事業界と半導体業界の密接な関係


僕は電気工事の仕事をしていますが、半導体と電気工事は密接な関係があると感じています。
たとえばインバーターです。
インバーターは家庭用のエアコンや冷蔵庫、IHにも使われていますし、UPSといった無停電電源装置にも使われています。
半導体が世界的に不足した際には、



半導体不足で製品がつくれない
と言われ、現場で工事ができなかったこともチラホラ・・・・・・
また、半導体材料メーカーの信越化学工業は、電線に使用するシリコーンゴムやエポキシ樹脂コンパウンドも作っています。
2023年11月からの電線不足も、もしかしたら信越化学のような他の事業(例:半導体材料メーカー)が忙しくて人員をあてられないといった事情もあるかもしれません。
※2024年追記
2023年11月から3月まで続いた電線不足の原因は明確に出てきませんでした。
2024年になって電線不足について感じることがあったので音声配信でお話ししています。
電気工事業界と半導体業界の密接な関係はまだまだあるかもしれません。
まとめ「半導体業界はやめとけ」と危機感を持ったらコレを読め!!


『今と未来がわかる半導体』をきっかけに半導体業界を考えてみました。
無責任に「やめとけ」とも「絶対間違いない」とも僕はいいませんが、仕事にするにしても何をするにしても、自分で勉強してみるのが一番です。
「この1冊がすべて」「完璧!」とは言いませんが、半導体業界への入門書として非常に良書だと感じました。
著者のずーぼさんは本書の他にも半導体業界の「60分でわかる!パワー半導体 超入門」も出版されています。


運営するサイト『半導体ドットコム』では最新の半導体ニュースを紹介しています。
YouTubeチャンネル『半導体ドットコムch』をあわせてチェックすると半導体業界の理解が深まると思いますよ。