「第二種電気工事士の資格は独学と通信講座、どちらの学習方法が良いんだろう」
「確実に合格するためには、何から始めれば良いんだろう」
と、悩んでいませんか?
結論からお伝えすると、本記事で紹介する3ステップを参考に学習すれば独学でも十分合格を狙えます。
数ある電気の国家資格のなかの1つである、第二種電気工事士。
資格を取得すると一般家庭や小規模店舗などで電気工事の仕事ができるようになり、とても汎用性が高いです。

第二種電気工事士の資格があれば、仕事でも家庭でも役に立つ!
取得難易度は高くないと言われていますが、国家資格のため準備をせずに学習を始めると不合格になる確率が上がります。
そこで、電気工事士歴20年以上、数多くの電気系資格を取得している筆者が合格までの3ステップを紹介します。
- ステップ1:独学か通信講座、どちらの学習方法か
- どちらの学習方法にもメリットとデメリットがあるので、自分にはどちらが向いているのか考える
- ステップ2:学習スケジュールを立てる
- 毎日何時間ずつ学習を進めれば良いか、大まかな予定を立てる
- ステップ3:テキストを買う
- 自分に合ったテキストを購入し、学習を進める
本記事を読むと第二種電気工事士の資格の取り方を完全網羅でき、合格の可能性が飛躍的に上がります。
「どうやって学習を進めてよいかわからない」人は、3ステップを参考に学習を始めてくださいね。
第二種電気工事士の資格の取り方|3ステップ


電気工事の仕事ができるのは資格を持った人に限られるため、かならず資格を取得しなくてはいけません。
第一種は工場やビルなどの大きな建物の電気設備工事、第二種は住宅や小規模な店舗などの比較的規模の小さい600ボルト以下で受電する設備の電気工事が可能となる資格です。
第二種電気工事士は実務経験の条件がなく、誰でも受験できる資格です。
資格取得までの流れを大きく分けると、以下の3つのステップに分類されます。
この順番を守って学習を進めるだけで合格にグッと近づきます。
資格の取り方を詳しく解説していきますね。



第二種電気工事士を取得すると、仕事の幅もDIYの幅も広がるよ!
独学か通信講座か学習方法を決めよう


第二種電気工事士は独学でも合格が目指せる資格なので、通信講座を受講すべきか悩んでしまいますよね。
「独学だから合格率が下がる」「通信講座は合格率が上がる」ではなく、しっかりと学習すれば誰でも合格できる難易度の試験です。



過去3年間の筆記試験と技能試験の合格者数が公表されているから、独学で学習できそうか判断材料になるよ。
年度 | 筆記試験 受験者 | 筆記試験 合格者 | 技能試験 受験者 | 技能試験 合格者 |
---|---|---|---|---|
令和3年度(下期) | 70,135 | 40,464 | 51,833 | 36,843 |
令和3年度(上期) | 86,416 | 52,176 | 64,443 | 47,841 |
令和2年度(下期) | 104,883 | 65,114 | 66,113 | 48,202 |
令和2年度(上期) | – ※筆記試験中止 | – ※筆記試験中止 | 6,884 | 4,666 |
令和元年度(下期) | 47,200 | 27,599 | 41,680 | 25,935 |
令和元年度(上期) | 75,066 | 53,026 | 58,699 | 39,585 |
例年の合格率は「筆記試験60%前後」「技能試験70%前後」なので、国家資格の中では取得難易度の低い部類に入ります。
第一種電気工事士と比較すると合格率が高い資格です。
暗記や計算などの基礎知識をしっかりと身につけておきましょう。
独学と通信講座どちらを選んでもメリットとデメリットがあるので、特徴を把握したうえで学習方法を決めてくださいね。
しっかりと学習すれば取得できる難易度の試験なので、まずは独学で学習し不合格の場合は通信講座に切り替えるのも1つの手です。



独学で学習を始めたけど通信講座が良かった…と後悔しないように、1度通信講座の資料請求で内容を確認しておくと良いよ!
「わざわざ資料請求するのは面倒」と思うかもしれませんが、通信講座のほうがカリキュラムとサポート体制がしっかりとしているのは事実です。
のちのち「独学はダメだったのかもしれない」と悔やんでからでは遅いので、資料を請求し、納得してから独学にすべきか判断するのが良いですよ。
資料請求は無料でできるので、申込をして目を通しておくことをおすすめします。
第二種電気工事士の学習スケジュールを立てよう


電気工事士の試験日程と学習スケジュールを確認しましょう。
【独学】第二種電気工事士の試験日程と学習スケジュール
第二種電気工事士は上期と下期の年2回試験がおこなわれ、連年通りであれば「上期は6月」「下期は10月」に筆記試験、筆記試験の2ヶ月後に実技試験です。
上期と下期は4ヶ月しか期間があきませんが、下期と上期は8ヶ月程度あくので比較的落ち着いた学習スケジュールが立てられます。



通信講座は教材によってカリキュラムや受講期間が変わるから、独学の場合は以下の2つをもとに学習計画を立ててね。
- 第二種電気工事士の試験日程を確認する
- 試験日程をもとに学習スケジュールを立てる
試験日程は年度により異なりますが、令和4年度(2022年)の試験日程が公表されたのでスケジュールを組む際の目安を立ててくださいね。
上期試験 | 下期試験 | |
---|---|---|
申込期間 | 3月18日(金)~4月7日(木) | 8月22日(月)~9月8日(木) |
筆記試験 | 5月29日(日) | 10月30日(日) |
技能試験 | 7月23日(土) または7月24日(日) | 12月24日(土) または12月25日(日) |
合格発表 | 未定 | 未定 |
合格発表の日程は公表されていませんが、例年通りであれば筆記試験・技能試験ともに試験から1ヶ月ほどで合否がわかります。



申込期間が2週間しかないから、先に申込を済ませてから学習を始めても良いよ!
試験日程の詳細は一般財団法人 電気技術者センターの公式サイトで確認できるので、最新情報を確認しましょう。
肝心の学習時間ですが、第二種電気工事士の場合は「筆記試験で40時間~60時間程度」と言われていますが、実際には100時間を見積もった方が良いです。
- 1日1時間の学習なら100日(1時間×210日=100時間)
- 1日2時間の学習なら50日(2時間×50日=100時間)
- 1日3時間の学習なら33日(3時間×33日=99時間)
このように、1日のうちで学習にあてられる時間かを逆算し、必要な日数を試算しておきましょう。



平日は2時間、休日は5時間勉強すれば、半月~1ヶ月程度で合格を目指せるよ。
技能試験も同じ(100時間)くらい勉強するのがおすすめ!
第二種電気工事士の試験は年に2回おこなわれるので、時間に余裕がない場合は次回受ければ良いです。
厳しいスケジュールを組むとやる気が起きなくなってしまう可能性もあるので、無理のない範囲で計画を立ててくださいね。
【合格者が語る】もう一度受験するならこのスケジュール



実際に合格した人はどんなスケジュールなの?
そんな疑問を持つ人もいると思います。
試験のスケジュールをたてる前に、下記の表をご覧ください。


左上の科目の
- 法令
- 電気工事の施工方法
- 一般電気工作物の検査方法
こちらの科目は問題の難易度が低くて、合格するためには大事なことですから、必ず抑えておきたい科目です。
一番やってはいけないことは「基礎理論」から勉強をはじめること。
計算が得意な人は良いのですが、基礎理論で時間をとられて勉強のモチベーションが下がってしまう人をたくさん見てきました。


試験勉強の順番は、過去問をベースにテキストで補足をしていくのがおすすめです。
最初は過去問をやっても点数がとれないと思いますが、一つの科目を勉強するごとに過去問を繰り返し取り組むと、段々と点数が上がってきてモチベーションも爆上がり!
過去問を軸に下記のサイクルで勉強するのが効率よくできます。
- 月曜日~土曜日までを科目の勉強をする
- 日曜日に過去問をやる
- 日曜日中にできなかったところを復習する



鉄板だけど過去問をベースに勉強をすすめるのが効率がいいんだよ。
しつこいようだけど、計算問題の勉強は最後にしようね。
ここまでのスケジュールで「自分には無理だな」と感じるようなら、スケジュール管理もお任せできる通信教育に舵を切るのが良いでしょう。
第二種電気工事士のテキストを買おう


通信講座を受講すればテキストがついてきますが、独学の場合は自分でテキストを用意しなくてはいけません。
テキスト選びは「合格を左右する」と言えるほど重要なものなので、しっかりと選びましょう。



講師に質問できない独学の場合テキストはパートナーと言えるほど重要な存在だから、自分がわかりやすいと思うものを選ぼう。
人によって「図解が多いほうが良い」「試験に必要な情報だけが欲しい」などテキストに求める条件が異なるので、自分に合わないものを購入してしまうとモチベーションが下がる要因になってしまいます。
とはいえ「どのテキストを選べば良いの?」と迷ってしまう人は、以下の3つから選べば間違いありません。
- ぜんぶ絵で見て覚える第2種電気工事士筆記試験すいーっと合格(2023年版)
- 第二種電気工事士筆記試験出るとこだけ動画で集中講義! !
- 第二種電気工事士らくらく学べる筆記+技能テキスト 改訂4版 (フルカラーでわかりやすい)
すべて1,000円台で購入できるので、最低限テキストと過去問の2冊は購入しましょう。
「3冊おすすめされても選べない」という人は、ポイントがわかりやすく理解できるぜんぶ絵で見て覚える第2種電気工事士筆記試験すいーっと合格(2023年版)を選べば間違いありません。
過去問は持ち運びに便利でコスパがいいこちらの本がおすすめです。





実技試験は工具の使い方だけじゃなくて複線図の書き方、施工もあるから基礎的な施工練習を繰り返すことが合格への近道!
そのほかの書籍は独学6ヶ月で合格を目指す|第二種電気工事士を受験するときのおすすめ参考書を紹介!をご覧ください。



実技試験対策に工具と材料を買うのも忘れずに!
迷ったらAmazonで981人が高評価レビューをしている、ホーザンのセットがおすすめだよ。
詳しくは第二種電気工事士実技試験の工具におすすめ!ホーザンの工具セットをご覧ください。
第二種電気工事士を目指す準備をビシッとしよう!


第二種電気工事士は独学でも十分合格が狙える資格ですが、確実に合格を目指すなら資格取得までのスケジュールをしっかり立てることが重要です。
今回紹介した3ステップを参考に、第二種電気工事士を目指す準備を始めてくださいね。
筆記試験の合格率が60%と言っても、対策を練らずに試験に挑むのは危険です。
おかれている状況によって「独学」「通信講座」おすすめの学習方法が異なるので、まずは資料請求をして自分にはどちらが向いているのか確認することをおすすめします。



独学か通信講座かを決めないとスケジュールが立てられないから、学習前に決めておくべき!
通信講座の学習期間は無理をしないよう長めに設定されていることが多いので、独学から切り替えようとしても間に合わないことがあります。
あとから「やっぱり通信講座のほうが良かった」と感じても手遅れになってしまうケースもあるので、学習方法を決めたうえで資格取得に向けた勉強を始めましょう。